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社団法人について知る ~財団法人との違い~

新公益法人制度が施行されてから9年。「法人の設立」と「公益性」の判断が分離され、新制度では行政庁から「公益性あり」と判断された法人のみが公益法人になることができるようになりました。

公益法人は一般法人(=会社)と異なり、「公益に関する事業」を行う法人を指します。会社は、事業活動を通じて剰余金の分配を行うことを目的とした「営利法人」ですが、公益法人は剰余金の分配を目的としない「非営利法人」です。

また、公益法人は「公益社団法人」と「公益財団法人」に分けることができます。以下、それぞれを詳しく解説していきます。


社団法人とは

公益法人の一つである「公益社団法人」とは、行政庁から「公益認定基準」を受けた一般社団法人になります。「公益認定基準」は民間有識者で構成された公益認定等委員会(または都道府県の合議制の機関)が行います。主務官庁が独自に判断を下していた旧制度とは異なり、透明性、公平性が確保された判断となります。

社団法人の種類
一般社団法人 設立の登記をすることで法人格を有する社団
公益社団法人 法人格を持った社団のうち、「公益認定基準」を受けた社団
営利社団法人 営利を目的とした事業活動を行う社団。株式会社など
その他社団法人 その他の特別法で規定される社団。労働組合、協同組合など

簡単に言えば「人が集まった団体」

そもそも“社団”とは、ある目的のために集まった「人の集合体」、「個々の構成員を超えた単一体」という意味になります。

一般社団法人は、社団が設立の登記を済ませることで成立した一般的な法人であり、その設立目的は公益性の有無などは問いません
登記をしない“社団”は権利義務の主体となる法人格を持たないので、「法人格のない社団」として区別されます。

110年ぶりの制度大改革

一般社団法人を定めている法律が「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」で、2008年12月に施行された公益法人制度改革関連3法※の一つです。
公益法人制度改革関連3法は、新制度施行以前の主務官庁制・許可主義を廃止し、「法人の設立」と「公益性の判断」の分離を定めました。

旧制度は、1898年(明治31年)に施行された旧民法を基本としており、当時の公益の概念で作られた制度は、多様化する社会ニーズに十分応えることができなくなっていました。

新制度では法人の設立と公益性の判断が分離されたほか、一般法人は登記のみで設立することが可能となりました。一般法人が公益法人になるには、民間有識者(大学教授、公認会計士、弁護士、会社役員など)で構成された公益認定等委員会による「公益認定基準」を満たす必要があります。

・旧制度と新制度の違い

(内閣府資料より)

ちなみに公益性は、①公益目的事業を行うことを主としていること、②特定の者に特別の利益を与える行為を行わないこと、③収支相償であると見込まれること、④一定以上に財産をためこんでいないこと(遊休財産規制)、⑤その他(理事等の報酬等への規制、他の団体の支配への規制)などが判断基準となります。

内閣府によれば、全国で9464の公益法人が各地で活動しています。(2016年9月時点)。このうち、内閣府が所管する公益法人は2,412法人、都道府県が所管する公益法人は7,052法人、移行一般法人(公益目的支出計画を実施中の法人)は全国で9,485法人です。

・全国の公益法人数(2016年9月時点)
  公益法人数 移行中の一般法人数
内閣府 社団 796 827
財団 1616 901
都道府県 社団 3356 4707
財団 3696 3050
 合計 9464 9485

(内閣府資料より作成)

  • 公益法人制度改革3法とは、「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」「公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律」「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」の3つを指す。2008年12月1日に施行された。

財団法人とは

社団法人同様、法人格を与えられた団体で財産をもとに設立されたものを財団法人と言います。
財団の核となるものは“財産”で、法の定めにより300万円以上の拠出が必要となります。

社団の性格と根本的に異なるのは「人の集まり」ではなく「財産」である点です。旧制度下では、財団法人の目的は公益目的のみでしたが、新制度ではその設立目的に公益性は問われません。

財団法人は大きく「一般財団法人」と「公益財団法人」、特別法で規定される「その他財団法人」に分けることができます。なお、法人が実施している公益目的事業を支援するために支出された寄附金については、公益社団・財団法人は税制上の優遇措置を受けることができます。

一般財団法人 設立の登記をすることで法人格を有する財団
公益財団法人 法人格を持った財団のうち、「公益認定基準」を受けた財団
その他財団法人 特別法で規定された上記2つ以外の財団法人。学校法人など。

2年続けて300万円切ると解散

財団法人は300万円以上の拠出があれば設立することができますが、2年続けて純資産額が300万円未満となった場合、法の定めにより解散しなければなりません。

一般社団法人及び一般財団法人に関する法律
第202条2項 一般財団法人は、前項各号に掲げる事由のほか、ある事業年度及びその翌事業年度に係る貸借対照表上の純資産額がいずれも三百万円未満となった場合においても、当該翌事業年度に関する定時評議員会の終結の時に解散する

遺言で財団法人を設立する

また、財団法人は登記のほか、遺言によって設立することが可能です。その場合、遺言状に設立意思があることを明記し、遺言執行者がその内容を実施することになります。


地域社会の発展に関する公益法人が最多

公益法人数を活動分野別にみると、「地域社会の健全な発展」が最も多く3279法人(内閣府303、都道府県2976)となります。

このほか上位5分野は、「児童・青少年育成」1880法人(内閣府491、都道府県1389)、「高齢者福祉」1695法人(内閣府147、都道府県1548)」、「学科・科学技術」1550法人(内閣府857、都道府県693)、「文化芸術」1548法人(内閣府491、都道府県1057)となりました。

活動分野別の公益法人数(多い順)
  内閣府 都道府県 合計
地域社会の健全な発展 303 2976 3279
児童・青少年育成 491 1389 1880
高齢者福祉 147 1548 1695
学科・科学技術 857 693 1550
文化芸術 491 1057 1548
教育・スポーツ 423 1,116 1539
公衆衛生向上 233 1,113 1346
勤労支援 78 1,156 1234
障害者・災害被害者等 229 707 936
環境保護 212 573 785
国政の健全な運営確保 98 580 678
国際相互理解の促進 415 232 647
事故・災害防止 158 279 437
国土の利用保全整備 100 327 427
エネルギー等の安定供給 102 305 407
消費者利益の擁護等 150 244 394
経済活性化・国民生活安定 134 212 346
男女参画等良い社会形成 133 160 293
勤労者福祉向上 49 207 256
犯罪防止・治安維持 39 150 189
人種差別の防止根絶 34 63 97
思想良心等の自由尊重 27 13 40

(内閣府資料より作成)