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【非営利法人を検討中の方必見!】一般社団法人、一般財団法人を設立する手続き、メリット・デメリット、設立費用とは

事業を起こしたいというとき、その事業の目的によって法人格の種類を考える必要があります。例えば、営利性がある場合は株式会社などの会社が考えられますが、営利性がない場合は一般社団法人という選択肢を考えることができます。今回は、一般社団法人の設立手続きについて、詳しく解説します。これから事業を営む予定がある方をはじめ、一般社団法人、一般財団法人についてよくわからないという方も参考にしてください。

目次

一般社団法人とは?

人間には権利能力があります。法律によって人の集まりにも権利能力を認めることで、団体の名前で契約を締結したり、登記をしたりできるようになります。団体に与える権利能力を、法人格と言い、権利能力を持った団体を法人と言います。

 

法人とは?

権利能力のない団体が法人格を得る方法は、法人になることです。法人格を与える根拠となる法律によって法人には様々な種類が存在しています。

 

法人格を得るには?

一般的に、事業目的を持った人の集まりが法人を得る方法は、営利目的の有無を基準に、営利法人と非営利法人の2種類に分かれます。営利法人は株式会社をはじめとする会社組織、非営利法人は一般社団法人と公益社団法人という種類があります。

 

一般社団法人は公益性がなくても可

一般社団法人は、一般社団法人法・財団法人法に基づいて設立される社団です。非営利性は必要ですが、公益性はなくてもかまいません。準則主義のため、要件さえ満たせばだれでも一般社団法人を設立することが可能です。事業の内容にも制限はありません。一例として、業界団体や学会、互助団体などの任意団体が一般社団法人として活動しています。

営利目的ではないから利益を出せない?

一般社団法人は営利を目的としないため、「利益を出してはいけない」「給料を払えない」と誤解する方もいますが、実際は違います。

 

利益も出せるし給料も払える

一般的な会話の中で使われる「営利目的」と一般社団法人の要件である非営利目的とは意味が異なり、一般社団法人が利益を出して、従業員に給料を払うことは認められています。なお一般社団法人の役員が役員報酬を得ることも問題ありません。

 

非営利の意味合いとは

非営利とは「利益を分配できない」ことを意味します。例えば株式会社では、株主に利益を配当しますが、一般社団法人では不可能です。解散の際、一般社団法人の場合はあらかじめ定款で社員に残余財産を分配することを決めておくということはできません。ただし、定款に定めのない場合、社員総会で残余財産を分配することを決議するということまでは禁じられていません。まとめると、一般社団法人の場合、利益を出すことではなく、利益を分配することに規制がかかるということです。

一般社団法人を設立する前の準備

一般財団法人の設立にあたっては、設立の手続きよりもその前段階の準備の方が複雑です。とはいえ、ポイントを押さえれば難しいことはないので、順番に準備をしていきましょう。

 

設立時社員(最低限二人必要)

一般社団法人における社員とは、会話の中で使う「従業員の意味ではなく、一般社団法人を構成する人間もしくは法人のことを言います。設立時に必要な社員は最低限二人です。法人が社員になることもできます。ただし、法人の従たる事務所(支店や営業所など)は社員になることができません。

 

資金を用意する

一般社団法人には、財産保有規制がありません。したがって、株式会社で言うところの資本金を用意しなくても設立は可能ですが、定款を認証したり、一般社団法人を登記したりするのにも費用が掛かります。

設立に必ずかかる費用は次の通りです

  • 公証人手数料 5万円
  • 登録免許税 6万円
  • 合計11万円

 

ただし、これ以外にも定款や登記簿の謄本を取り寄せるのに数千円かかりますし、印鑑を作ったり、従業員を雇ったりすることになればその代金がかかります。後ほど説明しますが、事業内容によっては許認可が必要なケース、専門家の手を借りたほうが良いケースもあります。

 

目的を決める

まずは目的を考えましょう。次に、目的を達成するための事業を決めます。一般社団法人は営利目的の団体ではありませんが、公益目的ではなくても良いので、法令に違反しない範囲であれば比較的自由に目的を定めることが可能です。
事業目的は事業内容のことと考えてください。設立後の事業内容は適法かつ明確なものでなければいけません。

 

許認可が必要な事業かどうか確認する

事業の内容によっては許認可が必要なことがあります。一例として、不動産業であれば宅地建物取引業免許、介護事業であれば介護事業指定が必要です。許認可には要件があり、要件を満たすように一般社団法人を設立しなければいけません。事業内容を考えた段階で、許認可の必要性、許認可の要件を検討してください。許認可が必要な場合は、事業目的の記載方法について主務官庁や専門家にご相談されることをおすすめします。

 

名称を考える

「一般社団法人」という法律用語を名称の中に入れなければならないので、「一般社団法人○○学会」や「○○研究センター一般社団法人」など、名称の前後に一般社団法人とつけてください。名称の部分は自由につけることが可能ですが、イメージを左右するものですので、慎重に考えましょう。一般社団法人であるのに、一般財団法人と名乗る等、他の法人の種類を名乗ることはできません。また、誤認させる名称を付けることも禁じられています。

ところで、他の一般社団法人と名称が被った場合はどうなるのでしょうか。主たる事務所の所在地に同一所在地、同一名称の社団法人がある場合は登記申請ができません。例えば、同じビルに同じ名前の法人があれば登記ができないということです。登記ができないばかりか、何も知らない人から見れば非常に紛らわしく、取引上の安全を害してしまうでしょう。そこで、同じ所在地に同じ名前の法人がないか調査する必要があります。この調査を同一商号調査と言いますが、法務局で商業登記簿を閲覧すれば無料でできます。名称を決めてから調査するのではなく、ある程度の案が出た段階で調査したほうが良いでしょう。

 

所在地を決める

一般社団法人の主たる事務所の所在地を決めます。設立時社員の自宅住所を所在地としてもかまいません。一般社団法人の所在地はどこであっても登記することができるのですが、バーチャルオフィスの場合は設立登記ができても銀行口座を開設するのが難しいというケースがあります。さらに、許認可が必要な事業を行う場合、事務所の所在地についての規制があることも考えられます。いったん決めて、登記してしまうとあとで変更するのも手間がかかるので、今後の展開も考えつつ決めましょう。

 

機関設計をする

機関設計とは、一般社団法人の構成を決めるということです。
一般社団法人の一番シンプルな形は、社員総会と理事(代表理事)です。設立時社員は最低限二人ですので、どちらかが理事になります。

必置・・・理事(任期は2年以内)、社員総会
任意・・・理事会、監事(任期4年、定款で2年まで短縮可能)。理事会、会計監査人を置く場合、監事は必ず置かなければなりません。つまり機関設計の形には次の5つのパターンがあります。

  1. 1:社員総会+理事
  2. 2:社員総会+理事+監事
  3. 3:社員総会+理事+監事+会計監査人
  4. 4:社員総会+理事+理事会+監事
  5. 5:社員総会+理事+理事会+監事+会計監査人

会計監査人を置く場合は、監事が必ずセットで置かれると考えてください。
一番シンプルな社員総会と理事の形では、社員総会を通して決めなければならないこと以外は理事が決定することができます。一方、理事会を置けば理事会で決定できることがあるので、社員総会を開催しなくても迅速に意思決定をすることが可能です。社員の人数が多く、招集するのも大変という場合は理事会があったほうが良いですし、社員が少ない場合は理事と社員総会だけという形でもいいでしょう。それぞれの状況に合わせて選んでください。

 

事業年度を決める

事業年度を決めます。何月から始まってもかまいませんが、1年以内にしてください。

 

基金制度を採用するかどうか決める

こちらは任意ですが、運営のためのお金の管理について基金という形で運用することもできます。ただし、解散するときには返還しなければならないですし、途中で基金を辞めることもできません。定款に拠出者の権利、基金の返還手続きなどを記載しなければなりませんので定款の内容は少々複雑になります。

一般社団法人を設立する流れ

一般社団法人の中身を考えたら、次は実際に登記をするための書類を作成、登記を行います。

 

定款を作成する

一般社団法人の定款を作成します。定款とは、その団体を運営するためのルールのことを言います。盛り込まなければならない項目は以下の通りです。機関設計のところで検討した、監事や理事会、会計監査人といった任意設置の機関についても、設置する旨の記載が必要です。

 

絶対的記載事項

絶対的記載事項とは、必ず記載しなければならない事項を言います。

  1. 1:目的
  2. 2:名称
  3. 3:主たる事務所の所在地
  4. 4:設立時社員の氏名又は名称及び住所
  5. 5:社員の資格の得喪に関する規定
  6. 6:公告方法
  7. 7:事業年度

 

相対的記載事項

相対的記載事項とは、記載しなければ効力が発生しない項目のことを言います。項目は細かくありますが、大体の内容は以下の通りです。

  • 議決権の個数
  • 経費の負担
  • 任意退社
  • 社員総会の招集通知期間
  • 社員総会の定足数
  • 決議要件に関する別段の定め
  • 社員総会以外の機関の設置に関する定め
  • 理事・監事の任期の短縮に関する定め
  • 理事会の招集手続き、定足数又は決議要件

 

任意的記載事項

任意的記載事項は、記載が任意とされている事項です。記載事項は、次の通りです。

  • 理事・監事の報酬
  • 役員等の員数
  • 残余財産の帰属

 

定款を認証する

作成した定款は、公証役場に事前チェックを受け、必要な修正をしたうえで、社員全員が捺印し、定款に押す印鑑が登録された印鑑証明書などの必要書類、手数料を添えて認証してもらいます。定款は同じものが3通必要です。1通は公証役場で保管され、もう1通は法務局の登記に使用、残りの1通は一般社団法人で保管します。共同設立者が当日来ることができない場合は、委任状が必要です。定款の認証手数料は5万円です。

 

法務局で登記する

公証役場で定款が認証されたら、法務局で登記します。設立登記申請書は、法務省のHPでダウンロードできます。理事会を設置しない一般社団法人と、理事会を設置する一般社団法人では設立登記申請書の書式と、必要な書類が異なります。
一般的には、以下の書類が必要です。

  1. 定款
  2. 委任状(手続きを司法書士や弁護士が行う場合)
  3. 設立登記申請書(法務省のHPに様式あり)
  4. 登記事項を記録したCD-R
  5. 設立時代表理事・理事・監事の承認承諾書
  6. 印鑑証明書(理事会がない場合は理事全員分、理事会がある場合は代表理事の分。承認承諾書に押印した印鑑の印鑑証明書)
  7. 本人確認書類(理事会がある場合の代表理事以外の分)
  8. 設立時代表理事選定書
  9. 決議書(定款で設立時役員・主たる事務所の所在場所を番地まで具体的に定めている場合は不要)
  10. 印鑑届出書(法人の印鑑を登録するための書類)

また、他の書類が必要となる可能性もあるため、詳しくは法務局に問い合わせてください。
一般社団法人の所在地を管轄する法務局で設立登記申請を行ってください。法務局で一般社団法人の設立登記を行う際の登録免許税は6万円です。何も問題がなければ、1週間から4週間程度で登記が完了します。

一般社団法人に関する疑問

一般社団法人は、一般社団法人法を根拠として法人格が付与される制度ですが、NPO法人は根拠法が異なります。

 

NPO法人にするか?一般社団法人にするか?

特定非営利活動促進法に定められる特定非営利活動しか行うことができませんので、一般社団法人に比べて事業の範囲が狭くなります。設立手続きにも違いがありますが、費用面でも差があります。NPO法人を設立する場合、公証手数料と登録免許税が不要です。ただし所轄庁からの認証が必要なため、設立まで半年程度かかります。

 

税金が安くなる一般社団法人がある(非営利型一般社団法人)?

こちらは税制度上の話題です。法人税法上の区分で、一般社団法人は「普通型と「非営利型に分かれます。非営利型一般社団法人については、税制上の優遇措置があります。つまり、非営利型一般社団法人は法人税法の要件を満たす必要があるということです。要件を満たさなければ「普通型」になってしまいます。もし、非営利型一般社団法人の税制優遇措置を受けたい場合は、登記を行う前に要件について検討してください。

一般財団法人とは?他の法人形態との違い

一般財団法人は、平成20年の公益法人改正により一定の手続きをすれば設立ができるようになった新しい法人形態です。現在では起業をはじめ、財産を運用する際の選択肢となりつつあります。
一般財団法人は、財産の管理運用のための、営利を目的としない法人です。法人とは、本来法律上の権利能力がない状態の人や財産の集まりに、法律によって特別の人格を付与したもののことを言います。

 

一般財団法人の定義

具体的には、民法34条に権利能力が定められています。生まれながらに権利能力を持っている人(自然人)と違い、「法人は、法令の規定に従い、定款その他の基本約款で定められた目的の範囲内において、権利を有し、義務を負う。」(民法34条)と定められています。この先で解説しますが、一般財団法人はもちろん、法人はあらかじめ決めた目的の範囲内でしか、権利能力を持ちません。したがって、定款で目的を定めるときにその範囲を決めることが重要だと言えます。
また、一般財団法人には事業内容の制約がありません。

 

準則主義

公益法人改革によって、主務官庁の許可なしに一般財団法人を設立できるようになりました。定款を作成、公証役場で公証人から認証を受け、財産を拠出し、法務局で登記をすれば設立できるということです。
公益法人改革以前に財団法人を設立する場合は、主務官庁の許可を受け、さらに監督を受ける必要がありました(許可主義)。しかるべき手続き、届出をすれば誰でも設立できる制度のことを準則主義と言います。主務官庁の意向が反映されるので設立できるかどうかわからないという不安定さが無くなり、設立完了までの時間が短縮されました。

 

営利目的とは?

ところで、一般財団法人は営利目的の団体ではないということを冒頭に述べました。営利目的ではないということの意味合いを簡単に説明すると、利益を分配できないということです。株式会社などの会社組織では、利益が上がったら株主に配当として分配することができます。財団法人を運営する際に利益を出した場合、利益の配当はできません。また、解散する際にも株式会社とは別の手続きが用意されています。
営利目的ではないからといって、完全ボランティアでなければならないということはありません。運営を継続するためには利益を出すことが必要です。役員報酬を支払うことももちろん可能です。利益を分配することができないという点だけ、押さえておきましょう。

 

一般社団法人との違い

名前がよく似ている法人形態として、前述の一般社団法人があります。一般社団法人も公益法人改革で誕生した法人形態の一つです。双方とも営利を目的としないというところが共通しています。
一般財団法人と一般社団法人の違いとして、大きなものの一つは、一般財団法人は財産の集まりであることに対し、一般社団法人は人の集まりです。後述しますが、一般財団法人はその本質が財産であるため、300万円以上の財産の拠出が必要です。一方、一般社団法人の本質は人の集まりであるため、財産を拠出する必要はありません(基金という形をとって財産を管理運用することは可能)。

 

株式会社との違い

株式会社との違いは、株式は営利目的の会社組織であるという点です。事業を始める際に、株式会社を選択する人は多いでしょう。株式会社は、株主が資金を出し、経営は別の人が行うという形態です(所有と経営の分離)。

利益が出た場合、株主に配当として還元することができます。株式会社は、発起人が一人でも設立することが可能です。会社が大きくなれば、株式市場に上場することもできます。一般社団法人、一般財団法人、NPO法人は規模が大きくなっても上場することはできません。
その他の会社組織として合同会社があります。営利目的の事業をしたい場合は、一般財団法人や一般社団法人ではなく、会社組織を選択することをおすすめします。

一般財団法人を設立するメリット・デメリット

一般財団法人として運営する事業には、どのようなものがあるのでしょうか。
前述のとおり、一般財団法人は財産の集まりを本質としています。例えば、ある人が多額の財産を使って、何か社会のためになることをしたいと考えたとします。営利事業として展開するのではなく、非営利目的として運営する場合、一般財団法人が適しています。

 

一般財団法人に向いている事業

実際に、事業家等多額の財産を築いた人が一般財団法人を設立して社会貢献事業を営む例は日本だけではなく世界に存在しています。事業では営利を追求し、財団法人では自分が将来的にサポートしたいと思う人材や分野に資金を出すという仕組みです。有望な若者のための奨学金を運営している団体もあります。
一般財団法人を設立するのは成功した事業家だけかと言えば、そうでもありません。もっと身近な世界の話題でもあります。近年、退職後のセカンドライフを充実させるために一般財団法人を設立するケースが出てきました。生活費の足しにしたいという思いと、社会貢献したいという思いが合わさった結果、一般財団法人もしくは一般社団法人を運営し役員報酬を得るという形になっているということです。

 

一般財団法人を設立するメリット

一般財団法人を設立するメリットは、個人事業よりも社会的な信用を得やすいという点です。個人事業の名義で銀行口座を開設することが難しくても、法人名義では可能です。さらに、非営利目的の法人であるため各種助成金を活用できる可能性があります。

 

一般財団法人を設立するデメリット

一般財団法人を設立する際のデメリットは最初に資金を300万円以上用意しなければならない点です。また、非営利目的の法人であるため、利益を分配することができません。

一般財団法人を設立するための準備

まずは、どのような事業をしたいのか計画を立ててください。一般財団法人の事業には制約がありませんが、事業内容によっては許認可が必要になることもあります。

 

事業計画

事業目的は、適法かつ明確であることが求められます。登記する前に法務局で適法性と明確性について確認を受けることをおすすめします。

 

事業年度を決定

事業年度と言われてもわかりづらいかもしれませんが、決算時期を決めるということです。事業年度は自由に決めることが可能です。3月末決算としてもいいですし、5月末決算としてもかまいませんが、繁忙期である場合や設立時期からすぐに決算を迎えてしまう場合は負担がかかってしまうので注意しましょう。

 

名称・所在地の決定(要調査)

財団法人の名称と所在地を決めましょう。特に、財団法人の名称については事前にリサーチをすることをおすすめします。公益法人改革以前は、主務官庁による許可制だったため、名称が重複するということについての規制はありませんでした。現在では一般社団・一般財団法人法第300条に規定があり、同一所在地に同一の名称で法人を登記することは不可能です。
財団法人の名称が重複しないか、登記できる名称なのかということについては法務局で調査が可能です。

  • 商号に使用できる文字であるか
  • 主たる事務所の所在地に同一の名称の法人が存在しないか

を法務局で調べてから名称を決定してください。

さらに、所在地についても不明確な住所では登記できません。住所表記についても法務局で確認を受けましょう。

 

人材確保

一般財団法人を登記するにあたり、運営する人間として最低限7人必要です。内訳は、理事3名、評議員3名、監事1名です。各役職は兼ねることができません。また、法人は理事、評議員及び監事になることができません。理事会と評議会は必置です。

一般財団法人は、理事、理事会、評議員、評議会、監事で構成されます。理事会で業務の意思決定を行い、代表理事が執行します。評議会では、評議員が法律や定款に定めのある事項を決定します。監事は理事の業務について監査を行います。貸借対照表の負債の合計額が200億円以上の一般財団法人(大規模一般財団法人)については、会計監査人を置かなければなりません。

一般財団法人の機関設計をまとめると
理事+理事会+評議員+評議会+監事
理事+理事会+評議員+評議会+監事+会計監査人
の2パターンです。

一般社団法人の場合は、最低2名で設立することが可能です。また機関設計のパターンの自由度も一般財団法人より高いです。一般財団法人を設立する場合は運営に必要となる人数が多いので、まずは理事や評議員、監事を引き受けてくれる人を見つけてください。
なお、設立者については1名でかまいません。設立者は、設立に必要な各種事項を決定、財産を寄付す人のことを言います。あくまでも一般財団法人を設立する人のことを言うので、運営にはかかわらないことが特徴です。設立者は法人もなることができます。

 

設立予定の法人の設立者および役員の印鑑証明書

設立予定の法人の設立者と、役員の印鑑証明書が必要です。

 

資金を用意

一般財団法人は財産に法人格を与える制度です。したがって一般財団法人を設立する際には、財産の拠出が必要です。300万円以上の財産を拠出する必要があるので、金銭もしくは物品で300万円以上の価値があるものを用意する必要があります。不動産でも拠出財産にすることが可能です。金銭の場合、資金を拠出するための設立者名義の銀行口座を用意してください。

 

定款を作成(要事前確認)

一般財団法人を設立するにあたり、定款を作成しなければなりません。また、認証を受ける前に公証役場のチェックを受けましょう。この時点で記載内容に指摘を受け、修正をします。
修正済みの定款を公証役場で認証してもらうことでスムーズな進展を期待できるでしょう。
定款は自分でも作成することができます。定款の書式はインターネット上でも配布されています。配布されている書式をアレンジして使いたい人も多いでしょう。
ただし、記載内容に不安点がある場合は専門家に依頼してください。冒頭でも触れましたが、事業の目的をどのように記載するのかよく検討することが重要です。せっかく定款を定めても認証されない場合は改めて作り直しになってしまいますし、今後の事業展開を考えた時に定款を変更する必要が出てきた場合、そのつど費用が発生してしまいます。

 

法人の代表印を用意

法務局で法人を登記する際に印鑑を登録します。代表印を用意しておきましょう。

 

定款以外の書類

定款以外の書類を作成します。

  • 一般財団法人設立登記申請書
  • 設立者全員の決議書
  • 財産の拠出の履行があったことを証する書面(設立者名義の通帳のコピー)
  • 評議員、理事、代表理事、監事の就任承諾書
  • 印鑑届出書

などです。これ以外にも書類が必要になる場合もあるので、法務局に確認してください。

定款に定める事項について

定款に記載する事項は次のとおりです。

 

目的

この法人の目的を書きます。例えば、「当法人は~を目的とし、目的に資するため以下の事業を行う」等、事業内容とその目的を明らかにします。

 

名称

一般財団法人の名称です。

 

主たる事務所の所在地

主たる事務所の所在地を書きます。番地まで書かないケースもあります。

 

公告方法

公告とは、一般の人に向けて広く知らせることをいいます。官報により行うなど、公告の方法を定めます。

 

事業年度

「毎年4月1日から翌年3月31日まで」というように事業年度を1年以内で定めます。

 

設立者の氏名又は名称及び住所・拠出財産と価格

設立者の氏名・名称と住所を書きます。同じ項で拠出財産と価格を記載します。

 

評議会及び評議員関する事項

評議員の選任、解任、任期、報酬等について記載します。

 

会計監査人に関する事項

会計監査人は大規模財団法人の場合のみ設置義務があります。会計監査人を設置する場合は、選任、解任、任期、報酬等について記載します。

 

役員及び理事会に関する事項

役員及び理事会に関する事項を定めます。任期、人数、報酬などについて記載します。

 

定款の変更及び解散

定款を変更、本法人を解散する場合の手続きについて記載します。

 

附則

設立時評議員、設立時理事、設立時代表理事、設立時監事の名前を記載します。
また、最初の年の事業年度につき定めます。

一般財団法人の設立手続き

公証役場で確認を受けた定款を3部製本します。三通の内訳は、公証役場の保管用、登記申請に使用するもの、法人で保管しておくための控えです。設立者全員が必要な場所に実印で押印します。

 

定款を認証(手数料50000円 定款謄本2000円)

設立者が定款を作成し、公証役場で公証人に認証を受けます。公証人が出張している場合もあるので事前に認証を受ける日時を予約してください。

  • 設立者全員の印鑑登録証明書
  • 設立者の実印
  • 定款3部
  • 手数料

以上の物を持参して認証を受けます。これ以外にも必要なものがないか、手数料の正確な金額などについては公証役場に確認してください。

 

財産を拠出(300万円以上)

設立者が財産を拠出します。財産は300万円以上である必要があります。具体的には、設立者の銀行口座に振り込み、通帳のコピーを法務局に提出します。

 

役員を選任・調査

定款で設立時の役員の選任をしなかった場合は選任をします。また、設立にあたり設立時理事と設立時監事が手続きに問題がなかったか調査を行います。

 

登記(登録免許税60000円)

法務局で一般財団法人の設立登記の申請を行います。申請後、2週間程度で登記が完了します。

一般財団法人に関連する疑問

非営利型一般財団法人の要件に当てはまれば、税制上の優遇措置を受けることができます。課税が収益事業に限定されます。

 

税金を安くすることはできる?

非営利型の一般財団法人にしたい場合は、要件に合うように設立しなければならないので事前によく検討してください。

 

公益財団法人とは?

一般財団法人が、公益等認定員会(内閣府)と各都道府県知事から公益認定を受けると公益財団法人になります。公益認定基準に沿う必要があるので、設立時に視野に入れるかどうか考えておくことが重要です。

法人設立を依頼する専門家とは(行政書士、司法書士、税理士)

社団法人、財団法人を設立する場合、専門家に依頼すべきか迷うことがあります。初期投資を抑えて自分で設立手続きをしたい人はもちろん、期日までに確実に設立したい、忙しいので専門家に依頼したいという人もいるでしょう。今回は、社団・財団設立に詳しい専門家と、依頼料金の相場、どのような場合に依頼すべきかという点をご紹介します。

・行政書士

行政書士は、行政に提出する書類の作成・提出の専門家です。具体的には、許認可の申請のための書類や、定款の作成をすることができます。法人設立の手順に沿うならば、最初の定款を作成するところでお世話になる専門家です。まず、自分がこれから営みたい事業には許認可が必要なのか尋ねるといいでしょう。行政書士は許認可制度にも詳しいので、もし予定している事業に許認可が必要という場合は許認可取得の相談をしてください。公益認定を視野に入れる場合もその旨を前もって相談した方が良いでしょう。

次に、定款を作成するための相談についてです。定款にどのようなことを盛り込むべきか、役員の任期をどうするのかといった細かい点をはじめ、定款に理念を入れたいがどのように表現したらいいのか迷っているという場合にもアドバイスがもらうことが可能です。専門分野が細分化されている傾向にあるので、会社設立に強みのある行政書士事務所を選ぶといいでしょう。

・司法書士

司法書士は登記手続きの代理ができます。自分の設立する法人の登記は、自分で行うことが可能です。しかし、法務局に行って登記をするのが遠い、時間がかかって大変というときには司法書士に依頼することになるでしょう。登記手続きの代理は司法書士の独占業務です(司法書士法第3条)。よく間違われやすい点ですが、行政書士は登記手続きを代理できません。他の司法書士事務所と提携があり登記を外注している事務所では、登記まですべてセット販売していることがあります。

・税理士

税理士は税に関するスペシャリストです。法人税など、税金をはじめとした相談は税理士の独占業務なので、行政書士と司法書士では対応できません。例えば、今自分が営んでいる事業があるが、社団法人にした方が節税になるのかという話題については、税理士に相談すべき案件です。また、法人化した後も毎年決算を迎えますので、各種税務申告書類の作成や相談、節税対策など、具体的な税金に関するアドバイスが必要になる場面はあると考えられます。つまり、長いお付き合いになる可能性があるということです。

法人設立の段階に関連しては、税制優遇措置を得たいときに相談してください。公益認定を受けた非営利型一般社団法人や、非営利型財団法人は公益目的の事業から生じた所得には課税されません。非営利型と営利型では、自分の営む事業の場合はどのくらい税額が変わるのかということも、税理士に相談すべき内容です。

専門家に依頼する範囲と相談先

全部を専門家に依頼すると費用面で厳しいという場合は、部分的な依頼を検討してみましょう。シンプルな一般社団法人、一般財団法人であれば行政書士事務所に依頼すると安価・迅速に定款を作成してもらえます。登記は自分で法務局に出向いて行うというパターンです。定款の作成費用と認証手数料(実費)だけがかかるので一番リーズナブルです。ただし、時間はかかりますし、交通費も計算しておく必要があります。

・定款の作成と登記

行政書士もしくは司法書士に定款を作成してもらい、司法書士に登記を行ってもらいます。したがって、司法書士事務所か司法書士と提携している行政書士事務所に依頼するといいでしょう。定款作成を行政書士事務所に依頼した場合は行政書士報酬、登記の代行には司法書士報酬がかかります。自分で法務局に出向かなくても法人を設立できるので忙しい人におすすめです。

・税務相談のみ

自分で一般社団法人や一般財団法人を設立したが、税金はどれくらいかかるのか相談したい場合は、税理士に税務相談を依頼します。相談先は税理士事務所もしくは会計事務所です。設立は一回きりだとしても、税務相談は設立以外のタイミングでも発生する可能性があります。

・法人設立に関連する役所

一部だけでも自分で社団法人や財団法人の設立を行うのであれば、あらかじめお世話になる役所を知っておくと安心です。この項では、法人設立に関係する役所について紹介します。

・公証役場

公証役場は、公証事務を取り扱う事務所です。判事や検事などを長く務めた者の中から公証人が任命され、中立の立場で公証文書の作成、確定日付の付与、文書の認証をします。法人設立の際の定款を認証することは公証人の仕事の一つです。自分で公証役場に行く場合に注意したい点は、全国どこの公証役場でも受け付けてもらえるわけではないという点です。

「会社法第三十条第一項 及其ノ準用規定並一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第十三条 及第百五十五条 ノ規定ニ依ル定款ノ認証ノ事務ハ法人ノ本店又ハ主タル事務所ノ所在地ヲ管轄スル法務局又ハ地方法務局ノ所属公証人之ヲ取扱フ」(公証人法62条の2)という規定があるため、主たる事務所の所在地を管轄する法務局または地方法務局に所属する公証人に定款を認証してもらわなければなりません。

・法務局

国民の身分や財産を保護するための登記、戸籍、国籍、供託などに関する事務を取り扱っています。法務局のほか、地方法務局、その出先機関である支局と出張所がありますが、取扱事務の範囲が違いますので注意してください。例えば、本局である地方法務局では登記を受け付けていますが、そのほかの支局や出張所、証明サービスセンターでは登記事務を扱っていないという場合があります。

自分で設立手続きする場合と依頼する場合の費用比較

自分でする場合は、最低限の費用しかかかりません。特に許認可の必要ない一般社団法人の場合は、次のとおりです。

公証人手数料(公証人に認証してもらうための手数料):50000円
定款の謄本:2000円
登録免許税(登記をするための手数料):60000円
印鑑証明書:社員や理事の人数による
代表者印:印鑑の材質によるが数千円程度
交通費:役場に移動するための交通費

公証人手数料と登録免許税、印鑑証明書などの代金は行政書士事務所や司法書士事務所に依頼しても実費としてかかります。

一方、専門家に依頼する場合は次のような手数料が必要になることがあります。

・行政書士報酬

行政書士報酬については自由化されているので、安い事務所もあればそうではない場合もあります。統計調査「平成27年度報酬額統計調査」によれば、「会社設立手続」は5~10万円未満が38%、10~15万円未満が35.3%です。どのような社団法人、財団法人を設立するかにもよりますが、報酬額が安い事務所だと5万円程度から請け負ってもらえるということです。

・司法書士報酬

統計調査ではありませんが、日本司法書士連合会のアンケートで「会社設立登記」は「発起人2名,資本金の額500万円の株式会社の発起設立による設立登記手続の代理業務を受任し,定款,議事録,その他証明書等の全ての書類(登記に必要な書類)を作成し,定款認証手続及び登記申請の代理をした場合」について、関東地区の平均値は99,611円です。だいだい10万円程度を見積もっておけば良いのではないでしょうか。

・税理士報酬

税理士は定款の作成や登記の代理にはかかわりませんが、税務相談をした場合は相談料がかかりますし、顧問契約を結んだ場合は顧問料がかかります。参考までに、「第6回税理士実態調査」では、5万円以下の法人顧問料が8割を占めています。

・自分でするメリット

一般社団法人、一般財団法人ともに、自分で定款を作成し、設立登記をすることは可能です。自分でする場合のメリットとデメリットを整理しましょう。費用面では、専門家に支払う報酬がかからないので節約になります。実費と交通費を用意しておけば大丈夫です。法人の設立に興味がある人にとっては、調べながら自分で登記を行うのも勉強になります。

・自分でするデメリット

確かに費用は掛かりませんが、交通費や手間といったこまごまとした出費と時間コストがかかります。本業が忙しい人にとって、平日に何日も時間がとられてしまうというのは厳しいと思われます。さらに、一般社団法人や一般財団法人の基本的な仕組みがわからないと定款を作成することも難しいので、勉強や調べ物の時間が取れない人にとっては自分で設立するのはかなりの手間になってしまうでしょう。

一般社団法人、一般財団法人を設立するだけなら自分ですることは可能ですが、後々公益認定を取りたい、許認可が必要な業務をしたいという場合については他の手続きが必要です。特に、公益認定を取りたい場合については、定款の作成段階から公益認定を見据える必要があります。あとから定款を書き直すことになるのも大変なので、専門家に相談したほうが良いでしょう。

・依頼するメリット

専門家に相談する際にもメリットとデメリットがあります。専門家に相談することで、正確・確実に手続きを進めることが可能です。例えば、この日までに一般社団法人を設立したいというときに、自分で設立するとなると訂正が発生した場合にどうしてももたついてしまいます。結果として、設立日が後ろ倒しになってしまうということはあり得ます。助成金の手続きの関係などで、期日をしっかり守りたい、タイトなスケジュールであるという場合は専門家に依頼するとスムーズです。公益認定を取りたい、非営利型の一般社団法人の税制上の優遇措置について相談したい場合も専門家へ依頼したほうが安心です。公証役場での認証や、法務局での登記など、役所を回る時間が取れないときにも専門家に代行してもらえば時間を節約できます。

・依頼するデメリット

費用面では高くついてしまうことがデメリットです。さらに、専門家との相性もあるでしょう。まずは事務所に連絡を取らないと始まらないので、事務所選びがめんどうという人もいるかもしれません。ネットで探すという以外に、知り合いのつてを頼る、地域の行政書士会、司法書士会、税理士会に会社設立に詳しい人を紹介してもらうという方法があります。他業種とのネットワークを持っている専門家の場合は、最初に依頼した行政書士から司法書士を紹介してもらうといったケースもあります。

設立代行を専門家に依頼すべき具体例

・許認可が必要となるケース

誰でも何の業務をしてもいいというわけではなく、規制のある事業が存在することに注意しましょう。例えば、不動産業であれば宅地建物取引業免許が必要ですし、介護事業は介護事業指定が必要です。許認可を得るところから自分でするということも不可能ではありませんが、そのための調査の時間的なコストを考えると専門家に相談する方が効率的です。

・公益認定取得を目指すケース

公益等認定員会(内閣府)と各都道府県知事から公益認定を受け、公益財団法人になる予定がある場合は、公益認定取得を視野に入れて定款を作成しなければならないので要注意です。

・税制上の優遇を目指すケース(非営利型の一般社団法人・一般財団法人)

こちらも、あらかじめ税制上の優遇措置を視野に入れて対策をする必要があります。さらに、どのくらい税金が安くなるのかということも相談しながら進めていく方が安心なので、税理士に相談する方が良いでしょう。

・NPO法人にするか一般社団法人にするか等法人形態で迷っているケース

税制面、信用面、助成金などの関係で、法人形態に迷っている場合も専門家に相談することをおすすめします。信用面や営みたい事業の内容との関連で法人の形態を迷っているのであれば行政書士に、税制面で疑問がある場合は税理士に相談してください。

・助成金や創業資金借り入れについて相談したいケース

助成金に詳しい専門家に依頼すると、助成金の情報を得ることが可能です。設立時には何かと物入りですし、助成金を得ることができれば運営にもプラスになるでしょう。どの事業に、どの助成金が出るのか、助成金の申請書類の書き方のコツなども、その道に詳しい行政書士に相談すると対応してもらえます。借り入れについては金融機関と相談することになりますが、金融機関とのつながりのある行政書士の場合は、相談先を紹介してもらえることがあります。

以上、一般社団法人と一般財団法人を設立する際にどのような専門家に相談したらいいのか説明しました。自分でも設立でますが、法人を運営していくことも考えると、早い段階で専門家の手を借り、例えるならば「かかりつけ医」のような「かかりつけ専門家」を見つけておくというのも良い方法です。税務面でわからないことがあったらこの税理士の先生、登記面はこの司法書士の先生、許認可はあの行政書士の先生、といった具合に相談先があれば、気軽に相談することができます。設立時にできたつながりがその後にも活用できるということです。最小限の依頼の他はできるだけ自分で頑張りたいという場合や、よくわからないので専門家に依頼したいという場合も、何を誰に依頼するのかという点についてよく検討することが重要です。

まとめ

今回は一般社団法人・一般財団法人の設立手続きと、設立するメリット、デメリットについてご紹介しました。自分で設立することも可能ですが、特に許認可が必要な場合や税制上の優遇措置を受けたい場合は専門家の力を借りることをおすすめします。
また、一般財団法人は、一般社団法人と比較して、財産の拠出が必須であることや運営のための人数が多いことなどから、設立のハードルは上がると言えますが、自分ですることも可能です。税制上の優遇措置や、公益認定を受けたい場合は専門家に相談しましょう。

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